2015年2月5日、東京での国際見本市ATMOsphereアジアにおいて、ITOMICツアーへの参加を申し込まれた訪問者にはハイライトが用意されています。それは、ITOMICが、高効率のヒートポンプECO-cuteを、機能フル装備の状態でデモンストレーションするからです。そのECO-cuteは、一人暮らし世帯なら350戸に温水を供給する能力があります。この装置は、それぞれ8,000リットルの容量のある2つの温水タンク、それにBITZER 4HTCレシプロ圧縮機を備えています。この装置には、その他にもそれぞれ800リットルの2つの循環槽が統合されています。設備全体で一日に300回分のシャワーあるいは食堂でのホットミール600食分を準備するのに必要な温水を十分に供給します。
環境に優しく効率的
特筆事項:ECO-cuteは、温室効果ポテンシャルが非常に低い天然冷媒CO2(R744)を使用。その他、先行モデルに対するメリットとしては、このヒートポンプが、設置スペースで55%、重量で20%も小さく、それでいてパフォーマンスは大きいという点が挙げられます。ECO-cuteで利用可能な温熱は、その運用に使用する電気エネルギーの4倍です。このシステム効率の高さにより、ECO-cuteはランニングコストを削減し、同時に環境を保全します。その結果、現在まで、ITOMICは約1,000台の装置を国内外に販売しています。それらのヒートポンプは、主として工場、公共の建物、学校、ホテルで使用されています。
CO2の応用では柔軟に
それを実現するのが、BITZERの半密閉型4HTCレシプロ圧縮機です。4気筒は遷臨界なCO2応用に合わせて設計されており、コンバーターによる運用のための仕様を備えています。これによって柔軟な出力調整が可能になり、それが常に最適なシステム効率を実現します。4HTC最大の強みは、そのエネルギー効率です。なかでも回転数制御に適合した吸気冷却モーター、特殊な伝動装置フォルム、ならびに独立の、熱的に分離した高圧および低圧チャンバーを備えたシリンダーヘッドがその効率の実現に貢献しています。その品質は折り紙つき。なぜならBITZERは、遷臨界CO2圧縮機の製造に数十年の経験を持っているからです。既に10年以上にわたって、4HTCは世界中で使用され、好評を博しています。その標準回転数は、大規模な使用分野に対しては、30~70 Hzで設計されています。その他、4HTCレシプロ圧縮機は、遷臨界ばかりでなく未臨界にも使用できるため、柔軟性に優れています。
BITZER Japan K.K.(株式会社ビッツァー・ジャパン)の代表取締役フェルディナンド・シュパナンは「当社にとっては、環境保護とシステム効率は、手を携えて進んでいきます。それは、当社が、テクノロジー的に価値の高いソリューションによってのみ、環境への負荷を継続的に低減できるということを知っているからです。BITZERが、既に数十年にわたって、天然冷媒に適合した圧縮機に社運をかけているのは、そこに理由があります。当社は、その幅広い製品ラインナップにより、あらゆるヒートポンプ応用に対して最適な圧縮機を用意しています」と語っています。